アトリエ・ダンカンプロデュース 音楽劇『ACT泉鏡花』10月23日金沢公演

urano_kazumi2010-10-24

at 北國新聞赤羽ホール(18:00〜20:30)


モバイルFC枠→2列21番


●作・演出
加藤直


●出演
近藤正臣/木の実ナナ
松本慎也/山本芳樹/曽世海司
秋元才加/仲川遥香/片山陽加/佐藤亜美菜/浦野一美
宮菜穂子/三浦涼介/三村晃弘



舞台公演を見る度、毎回同じコトしか言えないのですが・・・。
あたしは演劇というモノに全く造詣が無いので、気の利いた感想が述べられません(苦
そんなヤツが恥ずかしくも無く、なにゆえ石川県金沢まで公演を観に行ったのか?
それは・・・他でもない浦野さんの、記念すべき25回目のお誕生日だから。。。

泉鏡花近藤正臣)と芸者すゞ(木の実ナナ)の物語を縦軸に、
鏡花の代表作「天守物語」、「海神別荘」、「湯島の境内」、「絵本の春」などの傑作の数々を
AKB48とスタジオライフが、幻想の世界を演じるこの秋話題の音楽劇!!


●絵本の春
“幻想がリアリティをもつ、現代の『超現実主義』の最先端!”

<あらすじ>
私(泉鏡花)が子供の頃の不思議な体験を回想する物語である。
少年(鏡花の子供の頃)の家から少し離れた所に、日中ほとんど人通りがなく、
気味が悪い土壁の古小路があり、少年は好奇心を押え切れず、その古小路へ一人で行く。
その古小路で偶然にも街で噂の変わり者の占い師の小母さんと出会い、小母さんの家で
あの古小路の土壁の中の家で起こった血生臭い話を聞き、あまり近づかないように注意を受ける。
しかし実際、少年は既にその古小路で見ず知らずのお嬢さんに出会い本を借りていた。
子供の頃の衝撃的な出来事が、今の鏡花の脳裏に新鮮に蘇る。

<主な出演者>
泉鏡花/近藤正臣、すゞ、婦/木の実ナナ
少年(鏡花の子供の頃)/松本慎也(Studio Life)
卯(う)宮菜穂子、酉(とり)/三浦涼介


●海神別荘
「夜叉ヶ池」、「天守物語」と共に鏡花作品を代表する戯曲作品。

<あらすじ>
陸に住む美女は、豊漁の約束の身代わりとなり、海神の世継ぎの公子の妻となる。
海の底にある美しい別荘内で美女は故郷の思い、かの地で心配する父に
こちらでの生活を知らせるために、陸に戻りたいと申し出る。
公子の忠告にも関わらず陸に戻った美女は、自分の姿が人間の目には
蛇としか映らなくなった事を知り、公子を恨み泣きながら別荘へと戻る。
そして、その恨みのために公子の怒りに触れた美女は死を覚悟し、
公子の手により死ぬことを決意するが、最後は和解し、めでたく結ばれる。

<主な出演者>
少女たち/秋元才加(AKB48)、仲川遥香(AKB48)、佐藤亜美菜(AKB48)、浦野一美(SDN48)
僧侶/曽世海司(Studio Life)、博士/三村晃弘
公子/松本慎也(Studio Life)、美女(新夫人)/片山陽加(AKB48)
卯(う)宮菜穂子、酉(とり)/三浦涼介


●湯島の境内恋物語の代名詞!
“切れるの別れるのって。そんな事は、芸者の時にいふものよ。”
           …私にゃ死ねと言って下さい。   −湯島の境内より
<あらすじ>
若きドイツ語学者の早瀬主税(ちから)は、恩師である酒井にかくれて
芸者のお蔦(つた)と所帯を持っている。
ある日、ひょんな事から恩師にお蔦との関係を知られる。
恩師・酒井は早瀬の事が心配であるがゆえに「俺を棄てるか、婦を棄てるか」と
早瀬に決断を迫る。
恩師への義理とお蔦への愛情の間に立った早瀬は、お蔦を湯島の境内に連れ出し、
とうとう別れ話を切り出す・・・。
この悲恋は、実際、鏡花が芸こ桃太郎(のちのすず夫人)と
師・尾崎紅葉に内密で同棲していたことが発覚し、師に強く叱責され、
別れさせられた体験に基づいているとも言われている。

<主な出演者>
お蔦(つた)/木の実ナナ、早瀬主税(ちから)/近藤正臣


天守物語
“千歳百歳に唯一度、たった一度の恋だのに”
美しき魔性の姫・富姫と鷹匠・姫川図書之助による幻想世界 -恋物語-

<あらすじ>
誰も近づかない、深い霧に包まれた怪しい天守閣に棲む魔・天守夫人(富姫)は、
妹分の亀姫との久しぶりの再会を果たす。
亀姫は手土産に城主の生首を差し出し、富姫、侍女一同は大喜び。
お礼に富姫は、地上で鷹狩りをして帰ってきた一行から“秘蔵の白鷹”を
霊力を使って奪い取り、お返しに亀姫に贈る。
一方、“秘蔵の白鷹”を逃がした罪で、鷹匠・姫川図書之助は、
鷹の姿が消えた恐ろしい天守閣へ鷹を探しに行くよう主君に命じられ、
そこで富姫は、美しく勇ましい姫川図書之助と出会い、恋に落ちる。
夢幻の超越世界と現世が交錯する、人と魔の間で揺れ動く二人の恋物語の行く末は・・・。

<主な出演者>
桔梗(侍女)/仲川遥香(AKB48)、女郎花(侍女)/片山陽加(AKB48)、撫子(侍女)/佐藤亜美菜(AKB48)
富姫/秋元才加(AKB48)、朱の盤/曽世海司(Studio Life)、舌長姥/三村晃弘
亀姫/浦野一美(SDN48)、姫川図書之助/山本芳樹(Studio Life)
泉鏡花・桃六/近藤正臣
卯(う)/宮菜穂子、酉(とり)/三浦涼介


●義血侠血(瀧の白糸)
“社会の規範と義理人情の間で揺れる心情の葛藤を描いた物語。”

<あらすじ>
白糸太夫(水島友)は、乗り合い馬車で欣弥を知り合う。
欣弥は法律家を志していたが金のために学問を断念。
そのことを知った白糸太夫は、学費援助を申し出る。
白糸から欣弥への仕送りはしばらくつづくが、やがてそれもままならなくなり、
白糸は高利貸しから金を借りるが、その金を強奪されそうになり、
過ってその男を殺してしまう。
白糸の犯してしまった殺人事件の裁判になんと検事となった欣弥が出廷する。
白糸への恩義と法のはざまで苦しむ欣弥…。葛藤の末、最後に彼が下す判決は…。

<主な出演者>
泉鏡花・口上/近藤正臣、すゞ・白糸太夫/木の実ナナ

アトリエ・ダンカンオフィシャルサイトより一部抜粋の上転載。



オムニバス形式で、泉鏡花の世界を再現して行くスタイル。
その合間を繋ぐのが、卯(う)・宮菜穂子、酉(とり)・三浦涼介のお二方
時に軽妙に・時にシリアスに・・・卯と酉の存在が、観るモノを飽きさせない
良い“つなぎ”になっていたと思います。
特に宮さんの演技は、ド素人のあたしにでも感じられるパワーを持っていて
すっかり魅了されてしまいました。


AKB48の4名+浦野さん
それぞれに見せ場を与えられていて、決して端役ではありません
正直・・・スキルはメンバーごとの違いが感じられました。
あたし個人としては、片山さんの小さな身体から繰り出されるとは思えない
存在感と高いヴォーカル力が、白眉であったと思います。
亀姫という役を頂いた浦野さん。
天真爛漫なキャラクターが、そのまま浦野さん自身に通じる部分があり(笑
その意味でも好演だったと思います。。。


近藤さん・木の実さんと言う大御所との共演
彼女達にとって、何かの糧になってくれればと願わずにはいられませんでした・・・。