『我が輩は狸である-イメージプレイ版-』千秋楽公演

urano_kazumi2017-11-21

at 築地ブディストホール(19:00〜20:45)


カンフェティ予約→A列13番


●作・演出
是枝正彦


●キャスト
ロミ丸    =神部冬馬
ベンベェ   =辰巳次郎
ノボ     =ささの友間
ドロ兵衛   =申相祐
ジュリ絵   =大野ひとみ
メリタン   =行天優莉奈
ナレ—タ—&富子=原めぐみ
岩ゲント/小川孝一郎/武多和勇人/佐藤礼治
asAhi/酒井香林/小野紗也香/寺門いずみ



●あらすじ

四国全土の狸一族の次世代のリーダーと目されるロミ丸は、人間達の勝手な都合で
狸達の住処である山を破壊されて行く昨今を憂い、これも自分の使命と人間界の様子を探る為
人間で唯一の親友ノボに協力を頼む為町にやって来る。
ところが逆に、初恋にのぼせ上がっていたノボにこの恋が成就する様協力してくれと頼まれてしまう。
お互いに協力する事を条件に、ロミ丸はノボの恋するジュリ絵に会いに行くが
ナント!、 一目見た瞬間、恋に落ちてしまう。
恋心と友情の狭間で揺れ動くロミ丸は、この先どうするのか?
そして本来の自分の使命を果たす事が出来るのか?
四国の狸伝説とシェークスピアロミオとジュリエットをモチーフにしたミュージカルコメディです。


行天優莉奈さん、初めての舞台出演!
朗読劇と銘打たれていますが、ストーリーテラーが話を進めては行くモノの
ミュージカル仕立てとでも申しましょうか?
歌ありダンスあり、とても見ごたえのある内容でした。
そもそものストーリーが、あらすじにある通りロミジュリのオマージュ。
ソコに人間と狸と言う、日本古来の伝説をミックスしたファンタジーですから
あたしの様な素人でも、直ぐにハナシの世界に入って行けるのが有難い。。。


行天ちゃんの演じる“メリタン”と言う役柄。
主役であるロミ丸の許嫁であり、起承転結において転換のトリガーを引く役割を担います。
この舞台の特徴として、出演者は基本的に出ずっぱり。
シーンに加わらない演者は、舞台後方にて着席して台本を黙読し続けると言う趣向。
ゆえに行天ちゃんはずっと舞台上にはいますが、多くのシーンで目線を下げて着席したまま。
彼女にスポットライトが当たる瞬間はそう多くありません。。。
しかしながら・・・決して端役と言うワケでは無いのです!
物語が核心へと進む上での大切な役割、一途な許嫁から主役とヒロインと騙す悪女と言う
二面性を演じなくてはなりません・・・。


正直なハナシ、演技力云々は今回の舞台では良く判りませんでした。
表情の変化やセリフ廻しなど、あたしにの目では十分に出来ていると思います。
特筆すべきは彼女が隠し持っていた歌唱力!
48Gに共通する弱点←であって、その中でもひときわ苦手意識の強かった行天ちゃん。
確かにSHOWROOMで時々聴かせてくれたアカペラは、音程に難のあるケースが少なくなかった。
でも・・・今回の舞台の上で披露した、正真正銘の彼女の生歌は全くの別物!!
上手いとは言わないけれど、クセのない優しいヴォーカルは十分に及第点だと断言します。


最後に書こうか書かざるか・・・。
逡巡しましたが、やっぱり書き残しておきます。
初出演の舞台としては、十分に頑張っていたし何の苦言もありません。
ただヒトツだけ、コレはずっと言い続けて来たコトですが。。。


『もっともっとでしゃばってイイ!』


やっぱり控えめなんだよね・・・。
ソレが彼女の美点でもあるのは間違いないけれど、でも一歩下がり過ぎ。





行天ちゃんがどれだけ他の出演者から大切にされていたのか?
この画像を見ればソレは一目瞭然、だからこそもう少しベテランの皆様の懐に
飛び込んで、そして甘えてみても良かったのではないかと・・・。
老婆心ながら思う次第であります。